いくつかの折々の手紙

哲学などに関わる軽い読み物

2021-02-01から1ヶ月間の記事一覧

いつか行ってしまう友人のこと:榊原紘「悪友」から一首

(さかきばらさんの「榊」はカタカナの「ネ」に似たほうの示偏のようなのですが、変換できないので代用しています。すみません。) 立ちながら靴を履くときやや泳ぐその手のいっときの岸になる (「悪友」) 榊原紘さんの連作「悪友」(『ねむらない樹 vol.4…

連作7首_さしだしもの(M・Mに)

死者とはなす口もたぬゆえときどきは中空にそよと泳がす目 やった! かつ丼だ! しかし豚さんのスマイルぼくに投げかけられて 焼くと色が変わるのってよいよね 赤いままだと食べられなかった 死者にくちないわけでなくたとえば垣根の椿などにはたぶん きみの…